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■『荊の城』サラ・ウォーターズ (著)・中村 有希 (翻訳) ・創元推理文庫
「このミス」2004年度の第一席だったそうで。いや,流石。面白い。読ませるし,読み易いし。翻訳モノの場合,読み易いのは原作と翻訳の質の間に「and」条件が成立してないといけないと思うんだけど,本書ではまさにそれが成立しているのだろうと思う。訳者非常に良い。この訳者をテーマにしてちょっとアサリ読みしてみようかなと思うくらい。とにかくオススメ。読み始めたらもう止まらない止められない。舞台は19世紀のロンドンとその郊外の城館。中世(じゃなくて近世か,もう蒸気機関車も走ってるしね)ロンドンの庶民の生活とかそんな舞台装置が好きな方には更に一層楽しめるのではないかと思います。記述は非常にイキイキとしていて息吹を感じるとかそんな感じ。ネタバレは書かないようにすると,つまり単に面白いとしか書けないんだけど。前半の話しは淡々と順調に進むように見えるが勿論そんなコトでは終わらない。そりゃもうたいへん。あんなコトが起きたり実はそんなコトになっていたりするのであるよ。できれば後日談がまぁ読みたいかな。
by electrostatics
| 2005-04-25 19:07
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